#025 個人事業主のスマホ最適プラン実践例


FP相談は通常、年間収支表(PL)と資産負債表(BS)を基に将来に渡る個人キャッシュフロー表(CF)を作成して毎年の金融資産残高を連続的に可視化するところから始まります。

そして相談者の毎年末の金融資産残高に危険な減少傾向が見受けられる場合には、その改善策を「収入増」「資産運用」「支出減」の組み合わせで考えて行きます。

その過程でよく使われるのが「保険の見直し」ですが、一時期それに加えて「スマホ契約の見直し」がブームになった事がありました。

「ありました」と敢えて過去形にしたのは、総務省による指導もあり、メガキャリア系の新ブランドも含めて多くの新規参入の結果、「新料金プラン」への移行が既に累計約5千万件超にまで到達したからです。

そこで本稿では少し角度を変えて、個人事業主FP自身のスマホ通信プランの実践例をお伝えしたいと思います。

次の3点を目標到達点としました。

1.競争力があること(=安いこと)

2.通話通信量にできるだけ制限がないこと

3.公私を仕組み的に使い分けられること

結果、私の場合はDual SIM対応の本体(iPhone XS Max)をベースとして楽天モバイルの通常プランUN-LIMIT VIIとMVNO系マイネオのマイソク(スタンダードプラン)を併用するものとなりました。

先ずは両社のプランを個々に確認します。

[ 楽天モバイル UN-LIMIT VII ]

通話:楽天Linkアプリで無制限
通信:3GBまでなら最低料金
料金:税込1,080円/月

[ マイネオ マイソクスタンダード]

通話:10円/30秒(アプリ)
通信:平日12時台を除き1.5Mbpsで無制限
料金:税込992円/月

この2つのプランを組み合わせると以下の通りとなります。

通話発信:楽天モバイルをデフォルト設定にして無制限

通話受信:2社の電話番号を個人用/事業用に分けて無制限

通信(除く平日12時台):マイネオをデフォルト設定して無制限

通信(平日12時台):必要時に楽天モバイル3GB部分を利用

料金:合計税込2,072円/月


 「設定」→「モバイル通信」画面へ


私の場合は楽天モバイル(の電話番号)をプライベート用に、マイネオ(の電話番号)を個人事業用に、1台の端末の中で使い分けておりマイネオの月額992円を経費算入しています。

この「楽天モバイル+マイネオマイソクDual SIM方式」のデメリットは平日12時台のマイネオプランの通信スピードが32kbpsに制限されてしまう為、WiFi環境がない場合には必要時に楽天モバイルに手動で切り替えなくてはいけないことです。

しかし個人事業主の場合は昼食時間が同時刻帯に限定されませんし、WiFi環境がない場合でデータ通信が必要となる場合には楽天モバイルの毎月3GBで対応可能です。

また、この制限時間帯以外のマイネオスタンダードプランの1.5Mbpsというスピードはテキストサイトはもちろん動画視聴もほぼ快適です。

以上、税込2,072円にて通話・通信無制限にかなり近いプランを構築できた訳ですが追加メリットとして以下の点があります。

4.通信障害対策になること

昨年夏にKDDIの大規模通信障害があったことは記憶に新しいところですが、Dual SIM採用により異なる業者の2つの回線を随時利用するために、万が一の対策になります。

ちなみにMVNOであるマイネオはどの大手キャリアの通信網を使うかを契約者が選択できるのですが、私の場合はau回線を利用しています。


  Dual SIMのスマホ画面表示


5.ウンチクを語れること

冒頭に「新料金プランへの移行は一巡」と書きましたが、今でも街頭の新プラン乗り換えキャンペーンにて「毎月スマホ代にいくら払っていますか?」と声を掛けられることがあります。

そのような場合に、売り込まれるプランよりも自分のプラン優位性のウンチクを語れることはドヤ顔的快感となります(笑)。

本体のiPhone XS Maxは2018年に購入したのですが、当時Dual SIM対応機種であることなど全く意識していませんでした。

しかしあと数年は使えそうですし、結果的にとても良い買い物ができたと感じます。

追記:

本Dual SIM方式の原型は楽天モバイルが通信料1G以下を無料にしていた時代に、マイネオのデータ通信プランのみのコースを付加して「月額約1.200円強でスマホライフが実質無制限に楽しめる」とのブログに触発され、それを真似したことが発端でした。

残念ながらその後楽天の1G以下無料プランは姿を消してしまいましたが、複数電話番号を1つの端末で公私分けて保有可能な本プランに発展改良させることができました。

今後とも各社がしのぎを削って新プランを発表してくることでしょう。

本記事の実例が最終形と決めつけることなく、スマホ通信通話プランの最適化に今後とも挑戦したいと考えています。

2023年04月07日